[京都の通り] 五番町夕霧楼はいずこ?

水上勉さんの小説「五番町夕霧楼」はなんとも切ない物語です。
若いころ、松坂慶子さん主演の映画を見ましたが、なんだか夢物語のようでまったくリアリティを感じなかったことを覚えています。
(佐久間良子さん主演の映画を観ている程歳はとってませんよw)

西陣界隈に引っ越してきて、最初に気になっていたのが、小説の舞台になっている「五番町」(二番目に気になったのは「西陣京極」w)。
そんなわけで、五番町をブラブラしてきました。

今は、完全にお寺と住宅がならぶごく普通の京都の町になっています。

一番上の写真は、なんとも異様な雰囲気をかもしだしている成人映画の「千本日活」。
「五番町夕霧楼」の舞台は1950年頃、売春防止法1958年。。。西陣のこの界隈には一杯映画館があったらしい(10数館も)のですが、大体それらが閉館していくのが1965年頃。。。
おそらく1960年代初頭にできたんじゃないでしょうか。
遊廓がダメになったから映画だ!なんつってできたと想像できますね。
ちなみに券売機をチェックしてみると、500円均一でしたw

次の写真は、「千本日活」の横にあるすっぽん料理で有名な「大市」の入り口です。
すっぽん食ってパワーをつけたいなぁw

五番町から出水通あたりまでを歩いていると、こんな感じの「元遊廓楼か?」と思わせる建物がポツポツと見受けられます。

こんなのとか。。。

こんなのとか。。。

でも、歴史遺産的な観点で残されている建物はなかなかないようでした。
ということは、どんどん建て替えられてしまうというわけで、五番町の雰囲気もすっかり変わってしまう可能性があるわけですね。
もちろん「変える」のは人間ですから、どう変わるか、どういうペースで変わるかはまったくわかりませんが。。。

祇園は繁華街としてや観光地として生きながらえているし、宮川町や上七軒もまだまだ昔の風情が結構残っています。
五条楽園に至っては、まだ半分現役だし。。。w
島原は、やっぱり住宅地になりつつあるけども、重文指定されてる角屋さんとか、ボクが大好きなきんせ旅館さん(若い人が引き継いで建物をそのまま再利用している)とかのパワーはまだ感じられますよね。
そう考えると「五番町」はちょっとマズい!って気がします。
千本日活は遊廓とは関係ないけど、あれがなくなると一気に空気が変わってしまうような気もしてしまい、そう考えているとかなり寂しいです。

そんなことを考えながら、南にくだって丸太町あたりまで行くと、公園に「平安宮 朝堂院大極殿跡」の碑をみつけました。
「少なくとも平安京の時の形はかなり残っているんだよな」と思いつつ、一方で「人も建物も文化も全部変わった」とも思ったり。。。複雑な思いになりましたよ。
「少なくとも五番町遊廓跡の碑が作られることはなさそうだな」とさらに寂しくなる、ボクw

寒い中、変なことを考えすぎてぐったりしたので帰路につきます。
途中、大洋堂珈琲さんを発見。
京都の古本屋」で紹介した「KARAIMO BOOKS」さんの店主・オクダさんがここで豆を買っていると言っていたのでした。
ボクもキリマンジャロをゲットしましたよ!


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